2018年12月11-12日

 

2018年12月11-12日 

オムコイバーンクンメートゥンノイ小学校訪問

 

 2018年3月 に行われたオムコイバーンクンメートゥンノイ小学校への寄付活動報告と

校長を呼んでの教育支援の厳しさについての講演で得た寄付金を渡す為に

オムコイに上がりました。

 

数日前からの雨模様に・・現地までが心配ではありましたが・・・・

 

子供達が大好きなお菓子を買い込み、そして雨期に土砂崩れで食料が不足した報告を

受けていたので乾燥麺などを買い込みました。

この学校への寄付活動を始めて今年で5年目を迎えますが、5年間という歳月は歳を

とった体にはかなり厳しいものがあります、それでも元気にワイをして向かえてくれる

子供達と出会うとそんな苦労も飛んでしまうから不思議な力があります。

私共が寄贈した図書館の下に2018年2月に職業訓練センターを日本の蓮田ロータリークラブと

宮崎南ロータリークラブが寄贈され、2019年1月には太陽熱温水器が寄贈されます。

その温水器を接置する業者は前日にバンコクから来られ、チェンマイのチェンマイ

北ロータリークラブの方がたも山の下にある中学高校の校長と教師と話があるというので

同行することになりました。

 

 12月11日朝08時にホテル出発し 、この場所に

来るのがはじめての方や既に1回山まで行かれた方がたとオムコイの貧しさやオムコイの子供達の

これからの教育支援の大事さを話し合いながら・・道中懐かしい景色と変わり行く時代の流れを

感じながら、休憩をしながら山の下の村に到着したのは12時30分ここまで来ると残りは

もう少し、やっとここまで来たという安堵間と一番の難所があるかと思うと少々足がすくみます。

 

先に太陽熱温水器を4輪駆動の車に移し変え、一同はクンメートゥンヴィック中高校の

学校へ立ち寄ることになりました。

宮崎南ロータリークラブさんは何とか看護士を育てオムコイで医療の仕事について

欲しいという願いから教育支援として1人の高校3年生に4年間の看護を勉強する為の

費用を出してあげるということで・・看護士になりたい子供達がいるのか・・

どういうシステムで看護士になれるのか・・と色々な話を聞きました。

しかし、せっかく看護士の資格が取れても公務員試験に受からない限りはこのオムコイの

病院に戻れないという現実がありました。

このオムコイには病院はオムコイの町とこのメートゥン分室しかありませんこれらは

全て国立病院のため公務員の看護士でないと入れないからなのです。

この貧しいオムコイには・・皇室からの支援もあるということもわかりました。

それは亡きラマ9世のお母様が設立した財団からの奨学金制度により看護士或いは

保健士として働くことが出来る奨学金があるということ、しかし年間数人の枠の為中々希望者

全てが看護の道を通れないということもあるということがわかりました。

日本とは考え方も違い中々難しい現実にただただ、胸が痛くなります。

 

今回は寄付金を渡しに学校を訪れたわけですが・この寄付金を全部渡してしまえば、

今回でこの教育支援が終わってしまいます、それでは後どうして継続できるだろうか?

またはロータリークラブの方々と組んで看護士養成支援にまわした方が良いだろうかと

思案しておりましたが、よく考えてみれば、この寄付金は前回の講演会で

オムコイバーンクンメートゥンノイ小学校の子供達の教育支援にと集まったお金です、

なのでやはりこの小学校で支援が出来なければ意味がありません。

具体案を打ち出し明日の朝礼で報告する為に校長と話をしてみると、たくさんのお金を

上げることは教育上良くないので、子供達がやる気を起こして楽しんで勉強してくれるように

応援する手立てとして

学業優秀者2名、

互助精神優秀者2名、

親孝行優秀者2名

前期6名後期6名を選出し一人500Bを

賞金として渡す支援ではどうかと、

このお金が長期間子供達への頑張る力への支援として・・継続されることが

一番の方法ではないだろうかという話でまとまり・・やっと揺らいでいた心が

安心感に満たされた気がしました。

 

翌朝朝礼で子供達との交流と寄付のお菓子を配る際に

僕を覚えていますか?の問いかけに・5年生と6年生が覚えていますと大きな声で

返事をしてくれました・・

そうなんです最初にこの学校に来た頃の子供達は5年生6年生に成長したのですね・・

とても嬉しく思いました。

“ありがとう” ”美味しい”を連発する子供達の声が耳に残り涙が出そうになりました。

前回来てから2年が経過して僕は歳をとりました、心臓の手術をしてもう二度とここには

これなだろうと思っていたのですが、今までの活動報告をする為に校長先生を日本に呼んで、

たくさんの人の前でこの学校を紹介したのです。

校長先生の話を聞いた日本の人たちは皆に会えない代わりに皆を助けたいと願いお金を

寄付してくれました。

そしてそのお金を皆に届ける為に今日ここにまた来れたのです。

このお金の使い道を校長先生と相談して、優秀な成績をとった子2名、学校の助けをした子2名、

両親の助けをした子2名合計6名を前期後期で12名としその子供達には1人500Bの賞金を

上げたいと思います。

そう話したときの子供達の嬉しそうなハニカム顔が印象的でした、寄付の残金は25万円

タイBにすると70,000B、ここから年間にして6000Bの賞金として子供達を支援することで

数年間助けることが出来ることは最善の方法と選択であったのではないかと思います。

 

今後も事あることに紹介して寄付を集め・・この支援が継続されるようにしたいと思いました。

小さくても継続することに意味があるということがどれだけの子供達への支援へと繋がるかと

また頑張る力と勇気をもらった気がします。

そして校長先生からもう来れないかもしれないといわれたとき本当に悲しかったけれども、

こうしてきてくれたことに感謝しますといわれ・・また来なければそう自分を奮い立たせて

子供達と別れて来ました。

 

このオムコイの学校で始めたばかりの頃の支援活動の際には子供達は両親の手伝い優先で

中学校に通わない子供達が殆どでしたが、現在ではその9割は山の麓にある中学校に

進学しています、義務教育を受けれる子供達が増えることでこのオムコイの生活水準が

上がることを願えばやはり高校に進学して欲しい、強いては大学へ進学するチャンスを

つかんで欲しいと願うばかりです。

その子供達が増えるためには子供達のやる気を起こしてあげることが何より大事な

ことだと思いました。

前期がもう直ぐ終わります、選出される為に頑張る生徒が増えてくれたら、この支援は有意義なものであると信じたいと思います。

そして、何とかこの看護士を育成するプロジェクトが始まることを祈るばかりです。

 

バーンクンメートゥン村からの帰り道にあるラフ族の保健所に立ち寄りました。

今回来る前に血圧計を寄付して欲しいと依頼があったからです。

オムコイの人口60%はカレン族で30%がラフ族で、残りの10%がそこで働くタイ人だそうで

このラフ族はオムコイで一番高い山の上、海抜1400mを拠点としておりカレン族とは違う風習容姿、家族形態をしています。

保健所は驚いたことに診察をする為に必要だろうと思われる資材が何もありませんでした。

これで人が助かるのだろうかと逆に心配になるほどです。

 

オムコイの人々は町の病院に行けるほどお金がありません、町へ移動する為の交通費

すらありません、そのため最初に行くのは町の診療所=保健所です、ここで治療できることは

限られたもので、国から支給されたわずかな種類の薬のみでの治療が根治することは

難しいと話していました、ですがこの保健所での治療は無料です。

オムコイの人は昔ながらに薬草を取りそれで殆どの病気が良くなる様子ですが・・

それでも心臓病や脳梗塞や脳出血や糖尿病などといわれる現代病などはどうすることも出来ず・・

村では殆どが自然死という形で助けることはないそうです。

女性の出産に関しても助産婦と呼ばれていますが資格があるわけではない昔からの

おばあさんが出産を手伝いますが・・緊急出血多量死なども当然あり・・

医療の必要性が高いことを感じます。

一番の問題点はこの保健所からオムコイの国立病院まで救急車で40分もかかるということ

命の危険とその殆どが交通事故でタイ人も多々おり救急車を要請しても到着まで40分そこから

搬送に40分で・・命が持ちません・・しかもオムコイの国立病院で全てがケアできず

そこから更にホット、ジョントン、チェンマイへと回されます。

日本のように命が最優先であるべきなのに・・対応できる医者と看護士が不足しており、

そこで直ぐの手術に対応さえ出来ない場所・・

 

子供達が成長し・・何とか医療に関係する人となりこのオムコイの人々を救える人に

なって欲しいと今回は特にそう願いました。

そのためには・まず小学生から頑張る心をそして努力を惜しまず、優しい子供に成長させる、

そして高度な教育を受け有資格者となりオムコイで医療関係者として戻ってこれるように

応援していきたいと思いました。

チェンマイに戻り翌日バンコク銀行へ出向いてこの支援金を両替し新しい口座を開きました。

前期が終わるときから6名が選ばれるようにと手配を完了です。

この報告を楽しみにしてチェンマイを後に致しました。

どうぞ引き続き皆様からの支援援助をお願い申し上げます。

 

2018年12月11-12日

  • 財団法人 JT/ASH Japan 理事長 (三原 健三)
  • グリーンライフサポート株式会社 代表 (市毛 みどり)
  • グリーンライフサポート株式会社 社長 (アッサウィン キヨサワット)

参加者

  • チェンマイ在住 蓮田ロータリークラブ代理 (黒木 みずほ)
  • チェンマイ北ロータリークラブ (川下 敏樹・岩渕 敦子)

 

 報告者

                               グリーンライフサポート株式

                            市毛 みどり  

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